アパート売却における減価償却費とは?減価償却費を分かりやすく解説!
アパート売却を検討している人で、調べているうちに「減価償却」という言葉が出てきてなんの事だろうと疑問に思った人も多いのではないのでしょうか?
また、説明を聞いてもよくわからなく理解が難しいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
今回の記事では、アパート売却における減価償却費について初心者でもわかりやすいように解説していきます。
この記事を読むことで、減価償却の基礎知識だけでなく、減価償却費の計算ができるようになりますので、ぜひお読みください。
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減価償却とは
減価償却とは、不動産ができてからの年数に応じた価値を算出する方法のことを言います。
減価償却が必要な理由として、アパートを含む不動産の建物部分などはは長年使用していくことで時間と共に価値が減少していくと考えられているからです。
減価償却によって計上される費用のことを「減価償却費」と呼びます。
使用することで年々減少する価値を金額に換算し、事業のための経費として計上することが企業会計法で定められています。
また、土地は年月が経っても価値が減るものではないため、減価償却を行わないことになっています。
減価償却はいつ、誰が行うのか
減価償却はアパートを売却した翌年の確定申告で譲渡所得を計算するまでに行います。
確定申告の時期はアパートを売却した翌年の2月15日~3月15日までが期限となります。
譲渡所得がない場合は確定申告の義務はありません。
確定申告の際の減価償却の計算は売主である本人が行いますが、税理士への依頼も可能です。
依頼した場合は5万円~10万円ほど費用がかかります。
減価償却費の計算方法
減価償却費の計算方法は、「定額法」と「定率法」の2種類ありますが、建物と平成28年4月以降に取得した付属設備、看板などの構築物は定額法しか認められていません。
また、事前の申請によりどちらか選ぶことができますが、申請のない場合は自動的に定額法になります。
減価償却を計算する場合は定額法を使うようにしましょう。
減価償却費を定額法で求めるには、以下の計算式になります。
それではそれぞれ解説していきます。
1.建物購入代金
物件を購入したときにかかった金額です。
売買契約書に記載された売買価格をそのまま建物購入代金として使用してはいけません。
売買契約書に記載された金額は「建物+土地」の金額なので、内訳を確認し、建物価格の金額のみ使いましょう。
土地の代金は含めないということに注意してください。
2.償却率
償却率とは、建物が1年毎に喪失する価値の指標です。
償却率は、法定耐用年数によって決まっています。
建物の耐用年数は用途や材質、構造、経過年数によって異なります。
耐用年数に応じた償却率は、国税庁のサイトを参考にしましょう。
主にアパートで使用される構造と法定耐用年数は以下の通りです。
軽量鉄骨・・・40年
鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)・・・70年
3.経過年数
経過年数とは、アパートを購入してから売却までの間の年数をことを言います。
そこで注意する点は、経過年数の6か月未満の端数は切り捨て、6か月以上の端数は1年とするという事です。
例を出すと購入から15年1ヶ月経っている場合、端数は切り捨てるので経過年数は15年になります。
購入から15年8ヶ月経っている場合は、端数は切り上げますので経過年数は16年になります。
建物購入代金が分からない場合
上述で説明した建物購入代金が売買契約書に記載されていない場合があります。
その場合、2通りの方法で求めることができます。
1.消費税から計算
消費税から建物価格と土地価格を割り出す方法です。
計算式は以下のようになります。
・土地価格 = 土地と建物の合計金額 – 建物価格
2.標準建築単価から計算
標準建築単価とは、国土交通省が毎年出している1㎡辺りの工事費の平均値です。
国税庁サイトから確認することができます。
計算式は以下のようになります。
まとめ
アパート売却における減価償却費について解説しました。
減価償却の基礎知識や減価償却費の計算方法について知ることができたと思います。
アパート売却は、最後の手続きの確定申告をきちんと終えてこそ成功と言えるので減価償却についてもしっかり覚えておきましょう。
アパート売却はさまざまな手続きがあり、専門知識が必要になるので不明点などは不動産会社に協力を仰ぐのがよいでしょう。
また、不動産売却に関連するお悩みや問題などをお持ちの場合は、ぜひサントラストにご相談ください。
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