トラブル防止!アパートを売却する際の立ち退きと抑えておきたいポイント

投稿者: suntrust1818 投稿日:

入居者がいる状態のアパートを売却する場合、基本的には立ち退きが必要となります。
売却にむけて立ち退きを要請する場合、所有者的にはできるだけトラブルは避けたいと考えるでしょう。
トラブルを避け、穏便に立ち退きを進めるためには立ち退きについてよく知っておくことが重要です。

今回は立ち退きについて詳しく説明していきます。
まずは、アパートの立ち退きにおける基本的なポイントを確認しましょう。

アパートを1棟ごと売る場合は入居者の立ち退きが必要

アパートを1棟全て売却する場合は、居住者の立ち退きが必要になります。
立ち退き済みの物件の場合、居住者を残して売却する場合よりも高値で売れる可能性が高いからです。

しかし、急な立ち退き要請は入居者が生活できなくなってしまう可能性があるので、オーナーであっても入居者に対し強制することはできません。

立ち退きを要請する前に、オーナーが知っておくべき知識を1つずつ説明していきます。

 

 

立ち退きとはどういうことか?


アパートやマンションの立ち退きとは、オーナーである物件所有者が賃借人(入居者)に対して退去を要請することです。

賃貸人に契約違反があったり、オーナー側の理由から退去を要請します。
しかし、賃貸人に契約違反がなかった場合の立ち退きには正当事由がなければなりません。
正当事由がなければ、認められないのです。

立ち退きには正当事由が必要

 

アパートやマンションの賃貸借契約は、借地借家法という法律によって守られています。
借地借家法は賃借人に有利な法律です。

理由としては、前述したとおり、生活の拠点である部屋を急に退去させられた場合、生活ができなくなるからです。
次に借りる部屋や家が見つからない状態で立ち退きを迫られるのは、賃借人にとってリスクが大きすぎるので、借地借家法は賃借人に有利な法律となっているのです。

賃借人に納得して立ち退いてもらうためには正当事由が必要となります。
正当な事由がない場合は、オーナーが退去を命じても、原則、賃借人は従う義務はありません。

正当な事由とは一般社会の常識的な範囲で認められる事由のことです。

・建物の耐震基準が現行の新耐震基準を満たしておらず、危険なため建て替えをする
・アパートの修繕、解体が必要
・オーナーの経済的事情により、アパートを手放す必要がある

上記のような内容が挙げられます。

仮に「老朽化による建て替え」が立ち退き原因だったとしても、老朽化の度合いによっては正当事由に当たらない場合もあります。
それほど、立ち退きのハードルは高いということです。

 

裁判になる可能性も

 

退去の交渉が進まない場合、最終的には裁判で争うことになります。
具体的にどのような事由が正当な事由として認められるかについては、最終的には裁判で決まります。
その前の段階で入居者が納得できるものであれば何ら問題ありません。

退去するとなると、賃借人には新しい家を探す手間や費用が生じます。
そのため、賃借人が立ち退き請求に対して簡単に応じるケースは少なく、トラブルに発展しやすくなっています。
トラブルを減らすためにも立ち退きについてよく理解しておくことが大切です。

 

 

立ち退きまでの流れ

どのように立ち退きが起きるかですが、一般的な流れは次のようになります。

  • ①立ち退きから半年前までに入居者に通知する
  • ②仲介不動産会社がいる場合は新居の提案を行う
  • ③立ち退き料の交渉
  • ④立ち退き

立ち退きが発生するときは、オーナーが賃借人に対して書面を郵送するのが一般的です。
この書面には、立ち退きを要求する理由や支払われる立ち退き料などを記載します。

その後、入居者と日程を調整し、口頭で詳しく立ち退きの説明を行うと良いでしょう。
このとき、入居者側の了承を得られれば問題はありませんが、ほとんどの場合、立ち退き料を支払って納得してもらう形になります。

また、入居者に立ち退き要請する場合は借地借家法第6条によって賃貸借契約更新の1年~半年前に行うと定められています。

 

 

立ち退き料の相場はいくら?

立ち退き料はどれくらい支払うのが相場なのでしょうか。
これは明確に決まっているわけではありません。
少額で済むこともあれば、高額になってしまうこともあります。

ただし、あまりに極端な金額になると両者の負担になってしまうため、目安として家賃半年分から1年程度で手を打つことが多いようです。

また、一定期間分の家賃だけではなく、敷金や礼金などの費用も加味して、これも立ち退き料として返還するかどうかも、ケースによって異なると考えましょう。

上記家賃のほか、立ち退き料に含まれることがある費用として、以下のようなものが挙げられます。

・引っ越しにかかる費用
・新居の初期費用(敷金、礼金、仲介手数料等)
・移転費用(火災保険、地震保険、インターネットや電話回線などの移転にかかる費用)

を含めるのが一般的です。

また、状況によっては、転居に伴う肉体的や精神的な負担を考慮し、慰謝料迷惑料が発生する場合もあります。
これらを考慮した上で、立ち退き料を決定していきます。

 

 

最終的には弁護士を頼ろう!

立ち退きの交渉はオーナーが手続きを進めることもできますが、入居者の中に立ち退きに応じない方がいるようであれば、難航する前に早い段階で弁護士に相談しておくとよいでしょう。

弁護士から法的なアドバイスを受けることができ、弁護士が間に入ることでスムーズ話がまとまることも珍しくありません。

株式会社サントラストでは弁護士、税理士などの他のパートナーとタッグを組み解決を行っているため、複雑な不動産売却のお話は得意案件です。

立ち退きについてお困りの場合はお気軽にお問い合わせください。

 

 

まとめ

今回、立ち退きについて詳しく解説しました。
立ち退きをする際はトラブルを回避するためにも、よく知っておく必要があります。
立ち退きについて下記ポイントをまとめました。

・入居者に立ち退きを強制することはできない
・賃貸借契約更新の半年前までに立ち退き請求をしましょう
・立ち退き料の相場は家賃半年分から1年程度
・弁護士に相談することも視野に入れる
・アパート売却に強いサントラストにご相談ください!

アパート売却の際に立ち退きをご検討されている方は是非サントラストへご相談ください。